私が実際に読んで、印象に残った本を紹介します。
仕事の休憩時間にどんどん読み進めてしまいました。
【街路樹が都市をつくる】東京五輪マラソンコースを歩いて
著者:藤井 英字二郎 発行所:株式会社 岩波書店
2019年4月24日 第1刷発行
日頃、仕事で、街路樹に関わることがあり、本のタイトル、「街路樹が都市をつくる」と言う題に興味がわき読んでみました。
著者は、環境植栽学、庭園学の専門
専門家の視点で、日本の街路樹の事を、考え、世界の街路樹事情や歴史エピソードなども交えながら書かれています。
本書は、近代的な都市の生活を支える街路樹をどうすれば、もっと豊かに、のびのびと育てて行けるかを考える中で生まれた。
街路樹は単に「緑」としてあるだけでなく、多くの機能を担っている。
光合成による二酸化炭素削減への期待
雨のときは土壌と一体になって可能な限り水を保ち、
天候が回復すると、蒸発・蒸散で空気中に水分を放出して、地表面や樹木近くの温度を下げているといえます。
強い日差しが照りつける夏場、街路樹が緑陰をもたらしたり、道路の表面温度をさげたり、
街路樹が車道と歩道の仕切りとしての役割を果たすことにより、歩行者の安心感
街路樹による景観の美化、人の文化的側面に係る機能。
などなど、多くの機能が紹介されていて、へ~なるほどねー!
思ったより多くの機能や効果があるんだな~感心します。
都市の緑はいま、として
日本の街路樹が豊かにのびのびと、とは言い難い現状も書かれており、
街路樹の機能、良さを発揮できていない現状もうかがえます。
今、街路樹を取り巻く環境、状況、制度的な背景、など難しい事もある様です。
一方で、目を見張る街路樹を育てたり、長期的な視点で大きな樹冠を維持しているコミュニティーもある。
街路樹を大きく育てる取り組みを進めている地域はあります。
行政がリーダーシップを発揮して良い仕組みを作っているところ、
あるいは、地域住民の根強い活動や声からボトムアップ式で政策が作られている所など様々なタイプが見られます。
東京五輪マラソンコースを歩く
マラソンコースの街路樹を見ながら、現状を確認しつつ、
街路樹の機能を発揮できるような期待感を感じます。
感想
筆者の街路樹への思いを感じました。
街路樹って実は色々役立ってくれているんじゃない?
やり方次第で、まだまだ良くなり、もっと本来の機能、力を発揮できるんじゃない?
人にとってもいい事いっぱいあるよ!
そんな思いを受け取りました。
改めて、町にある木々を眺めてみようと思います。
街路樹の見方が変わった一冊です。
それではまた。
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